Diet
ダイエット(肥満)外来
ダイエット(肥満)外来とは
当院のダイエット（肥満）外来は、単なる美容目的の減量ではなく、健康の維持・回復を最重要視したメディカルダイエットを提供しています。医師と管理栄養士が連携し、生活習慣病の予防や改善を目指した、医学的根拠に基づいた減量サポートを行います。
保険診療適用についてのご案内
当院の肥満外来は、医学的な治療が必要と判断された場合、保険診療の適用が可能です。
具体的には、BMIが25以上であり、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、または睡眠時無呼吸症候群といった合併症がある場合が対象となります。また、BMI 35以上の方も保険適用となります。
まずはご自身のBMIをご確認の上、お気軽にご相談ください。詳細は診察時に医師よりご説明いたします。
肥満は万病の元です
肥満は、見た目の問題だけでなく、身体と心に深刻な影響を及ぼします。体重が増加し、特に内臓脂肪が増えると、さまざまな病気を引き起こすリスクが高まります。
肥満が引き起こす健康リスク
- 生活習慣病： 糖尿病、高血圧症、脂質異常症（高コレステロール・中性脂肪）
- 循環器疾患： 心疾患（心筋梗塞、狭心症など）、動脈硬化
- 睡眠障害： 睡眠時無呼吸症候群（SAS）
- 整形外科的疾患： 変形性膝関節症など、関節への過度な負担
- 精神面への影響： 自己肯定感の低下、意欲の減退
心身の健やかさを保つためにも、正しい知識と方法に基づいた肥満の解消・予防は非常に重要です。
肥満外来はこのような方におすすめします
ご自身の健康状態を把握し、安全かつ効果的に体重管理に取り組みたい方は、ぜひご相談ください。
- BMIが25以上で、医学的な指導が必要だと感じている方。健康診断や人間ドックで、血糖値や血圧、脂質の異常を指摘された方
- 生活習慣病を予防したい、またはすでに糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの診断を受けている方
- 自己流のダイエットで体調を崩したり、リバウンドを繰り返してしまった方
- 何から手をつけて良いか分からず、専門家の指導のもとで健康的に痩せたい方
肥満度の目安：BMIについて
「太りすぎかどうか」の判断基準の一つとして、BMI（ボディ・マス・インデックス）を用います。
BMI=体重（kg）÷身長（m）÷身長（m）
＜例＞身長165cm、体重70kgの場合
BMI=70÷1.65÷1.65=25.711…
●基準
日本肥満学会の判定基準では、BMI 25以上を「肥満」と定めています。当院では、このBMIを目安に、血液検査の結果も踏まえて治療の必要性を判断します。
| BMI | 判定 |
| 18.5未満 | 低体重（やせ） |
|---|---|
| 18.5以上25未満 | 普通体重 |
| 25以上30未満 | 肥満（1度） |
| 30以上35未満 | 肥満（2度） |
| 35以上40未満 | 肥満（3度） |
| 40以上 | 肥満（4度） |
当院で行う治療プログラム
患者様に合わせた個別化（オーダーメイド）治療
当院では、画一的な指導ではなく、患者様一人ひとりのライフスタイル、体調、検査結果に基づいた個別化された治療プランを作成します。
●食事療法
現在の食習慣や生活リズムを詳しくヒアリングし、無理なく継続できる改善点を見つけます。食べる量、栄養バランス、食事のタイミング、飲酒習慣など、多角的な視点からアドバイスを行い、ストレスを最小限に抑えながら持続可能な食生活への転換をサポートします。
●運動療法
年齢や体力レベル、既存の疾患、運動経験を考慮し、最も効果的かつ安全な運動メニューをご提案します。ウォーキングなどの有酸素運動を基本としつつ、必要に応じて筋力トレーニングも組み合わせます。単なる減量だけでなく、運動習慣を通じて生活習慣病の予防も目指します。
●薬物療法
食事療法や運動療法を基本としますが、それだけでは効果が不十分な場合や、特定の医学的条件を満たす場合に、医師の判断のもとで適切な薬物療法を検討します。患者様の健康状態や併用薬、生活パターンを考慮し、最も適した薬剤を慎重に選択します。
診療の流れ
01
初回カウンセリング
医師がこれまでの病歴、現在の服用薬、普段の食事・運動習慣を詳細にお伺いします。健康診断の結果や基礎データをお持ちください。
02
精密検査の実施
血液検査、尿検査、腹部エコー、心電図、レントゲン検査などを組み合わせ、肥満の原因や合併症の有無、体内の代謝状態を正確に把握します。
03
個別治療プランの作成
カウンセリングと検査結果に基づき、具体的な食事・運動指導から開始するプランをご提案します。必要に応じて薬物療法の選択肢についてもご説明します。
04
治療開始と定期的なフォローアップ
治療プランに同意いただけましたら、治療を開始します。通常、月1回程度の定期的なご来院をお願いし、体重や検査結果の推移を確認しながら、プランの微調整を行い、目標達成まで伴走します。
注意事項
●保険適用について
当院の肥満外来は、原則として保険診療内での治療を目指します。保険が適用されるのは、単なる体重オーバーではなく、医学的な治療が必要と判断される以下の条件に該当するケースです。
- BMIが35以上である方
- BMIが25以上であり、睡眠時無呼吸症候群（SAS）を合併している方
- BMIが25以上であり、糖尿病、高血圧症、脂質異常症といった生活習慣病を合併している方
- BMIが25以上であり、肥満が原因で膝や腰などの関節に痛みが出ている方